小型ですが低音のふくよかな「ビオラらしい」一台です。
このモデルで今まで何台も制作してきましたが、そのうちの一台。弦長(上ナットから駒までの振動弦の長さ)も短く設定してるので左手に負担なく演奏することができますが、弓圧を強くかけて行ってもつぶれることはありません。
外観は「ゆるキャラ」のような、どことなく愛嬌のあるスタイルです。
裏板もハイアーチ(ふくらみが大きい)にしてボディの「内部空間」を稼いでいますが、単にハイアーチにしてるだけでは鳴らしにくくなってしまうので独特の工夫も加えてあります。
スクロール~ペグボックスの造形もいわゆる現代の物とは違うので面白いですね。
(スクロールは単なる飾りではなく、ボディの響きにも大きく影響します。よく観察すると過去の制作者の「響き」に対する考え方が垣間見えるようです)